【小説】復讐の大地(上)/トム・クランシー

 

トム・クランシー著の『復讐の大地(上)』を読んだ。

ISIL(イスラム国)がアメリカの特使を拉致して、殺害動画をインターネット上で流した。アメリカは報復で、ISILの拠点を壊滅させて、司令官を倒したと思ったが、まだ生きていて、新たなアメリカ政府高官を拉致し、アメリカ軍は救助に懸命になっている。

トム・クランシーの作品。有名で、作品はたくさんあるのは知っていたが、今まで手を出さなかった。王道すぎる設定に、興味がそそられなかったが、1作品ぐらい読んでみようとして手に取った作品。これぞ王道という展開に、辟易するかと思いきや、意外に物語に没頭することになった。さすが大御所なのだろう。

ここは意見が分かれるところかもしれないが、やたらと軍事用語が詳しい。戦闘機の細かい種別情報とかが必要なのだろうか?ヘリならヘリコプターで良いなような。この精緻さが物語を盛り上げているのか?軍事用語に詳しくないので、ただ単に読みにくいだけかもしれない。まさかの双眼鏡に対して、双眼鏡の正式名称を使っていたのには驚いた……。情報過多になりすぎるのも読み手にはつらいと思うが……。

不満点もあるが、この拉致事件がどのような決着がつくのか?王道中の王道というストーリー展開だけに、ハッピーエンドにはなるのだろうが、それまでの過程を楽しんでいきたい。下巻も楽しみだ。