【小説】復讐の大地(下)/トム・クランシー

 

トム・クランシー著の『復讐の大地(下)』を読んだ。

ブルーナ提督が拉致されたが助け出した。しかし、ブルーナ提督の息子が父親の救助の体制に不満を持ち、単独でイラクに潜入し、父親を助けようとISILに潜入する。しかし、ISILに捕らわれて、次にブルーナ提督の息子の救助作戦が開始される。

ブルーナ提督の息子は何をしにイラクに行ったのだろうか?父親である提督はアメリカ国内で救助された。そして、息子の救助作戦。う~ん。日本で起こったら、息子の場合は、自己責任とか言われて、救助にも消極的になりそうだ。アメリカは国家として頼りになるのだろう。いまいちストーリー展開に不満が残った

アメリカとISILの戦争と銘打っているが、アメリカ軍人は1人も犠牲者を出さずに相手を殲滅しようとする。ISIL側は、戦闘が起こったら、味方に死傷者が出ることを前提に戦っている。これを戦争というのか?ただのアメリカ軍の虐殺にしか思えないのだが……。ISILのテロに共感は一切覚えないが。アメリカの軍事力が世界最強。だから、アメリカの言いなりになる。それを受け入れるべきだという考えも違うような気がする。今となったら、戦前の日本もアメリカとの軍事力が格段上だったから、アメリカとの戦争に踏み切った旧日本軍は無能という評価は、単純には言い切れないのではないのか?結局は、外交で対立したら、戦争という手段に出る。それは、どの国でもやっていること。戦争は反対だけどね。アメリカの要求を全て受け入れろ。は納得できるものではない。日本の外交ももっと頑張ってほしいと思った。

トム・クランシーの作品。たしかに、面白いが、ストーリーにやや不満があった。全く面白くないわけでないので、日本でも人気があるのはわかる。他の作品も読んでみるかは微妙。ミリタリーアクションはそこまで好きなジャンルではないので。