大統領失踪(下)/ビル・クリントン

 

大統領失踪 下 (早川書房)

大統領失踪 下 (早川書房)

 

 上巻での感想で、国家的危機が起こり、事を対処した後に、国民に報告する必要がある。と書いたが、この小説では国民に説明している。こんなことが実際に起こるのだろうか?疑心暗鬼を誘導するということから、国民に伏せた状態にしておくというのが現実社会での対応。日本では特にそうではないのか?管制メディアが政府情報をそのまま国民に伝える。まぁ、どうでもよいことは、よくメディアが宣伝しているが……。アメリカを羨ましく思う。と言っても、小説だけの話。

小説は良く書けていると思う。中盤から、かなり面白い展開になっていった。でも、二転三転するストーリーというものは、個人的にもう読み飽きた。実は~こうだった。とかね。もういいよ。もっと小手先の技術でなくて、正統派の作品はないものか?サプライズも慣れてしまえば、うっとしいものだ。まぁ、個人的な感想なので、読む人によっては最高の出来だったと思う。

アメリカの元大統領が著した作品。話題性も内容も良い。日本では売れてないみたいだが……。一読の価値はあるかもしれない。